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@私の易の学び方
私の易の学び方
易は私の生涯学習テーマ
『易経』の世界と、影響を与えた世界を
生涯学習として学び紹介していきます。
易は宇宙の摂理、変化の摂理を説いています。森羅万象の象徴である八卦で変化を読み取ります。
※講習会や個人指導はしておりません。
易を学ぶ方への一助となるように
ホームページを立上げています。
私の易の学び方について
『易経』は占い、人倫道徳、自然哲学、自然摂理を含んでいる学問になります。私は逆境から人倫道徳の『易経』から入り、占いや自然哲学、そして、及ぼした分野にまで探究するようになりました。いつの間にか私の生涯学習のテーマとなっています。『易経』は人生の羅針盤であり、セルフカウンセラーになります。激変する世界の中で益々混迷する社会にあって、私たちは生きる道を明確にしながら、こころ豊かに生きる方法を身に着ける必要があります。それを教えてくれているのが人間の英知『易経』です。『易経』は占いを専門に説いた書でも、人倫道徳を専門に説いた書でもありません。その両方を説いているので英知の書と云われる所以です。
私の易の考え方
三学戒
小(わか)くして学べば 壮にして為す有り
壮にして学べば 老いて衰へず
老いて學べば 死して朽ちず
※書は安岡正篤先生が揮毫されたものです。
自宅に佐藤一斎先生の『三学戒』の額を掲げています。昔、新たな道に挑戦するため退職した時、会社の大先輩から頂いた額です。今もこの『三学戒』の額を毎日見ながら生活をしています。 私の生涯学習の励ましの言葉となっています。
易學と漢字の「學」
「學」と言う漢字がありますが、上部真ん中の爻は卦を出す筮竹の象形で、その筮竹を両手で操作しているのを下から子弟が見ているのが「學」であると言われています。易学の英知を学ぶという意味で興味深い説だと思います。
京都大学 宮崎市定博士の説
楠正成の五語『非理法権天』
私は若い頃、楠木正成の五語に出会いました。その五語とは「非理法権天(ひりほうけんてん)」※です。その意味は、悪い事は道理に負かされる、道理は法律に負かされる、法律は権力に負かされるが行きつく所、天の御心(神の力・自然の摂理)には勝つことができない。故に神の御心に沿って行動した者は、最後に勝利を得ると言うことです。これは真実を表しており、正しい道を求めた楠木正成の精神を表していると感じました。神の力とは自然の摂理と私は解釈しています。私はこの五語に出会って、道を求める様になりました。そして、出会ったのが変化の理法、英知の書の『易経』です。『易経』は東洋思想の原点であり、その思想は自然と共に生きてきた日本民族の思想とよく融合し、日本人の心の中核にある「共生の心」を育んだのではないかと思います。皆さんと共に、人類の英知である易を正しく理解し、活用して、激変し、混迷する社会を正しく力強く、そして心豊かに生きていけたらと願っています。
※参考書籍:廣池千九郎 『道徳科学の論文・第九冊』 ㈶モラロジー研究所 1928年 『第八章(百十一) 非・理・法・権・天ハ是レ眞利ナリ』 3336頁
写真は楠木正成の奉献塔です。「大楠公600年祭記念塔」は1940年(昭和15年)5月に建立された塔です。徳島県の画家で楠公を崇拝されていた森下白石氏が発起人となり全国の小中、青年学校の生徒と教師から寄付を募って建立された奉献塔です。この奉献塔の高さは43尺で、楠木正成戦死の年に因んでいます。塔の「非理法権天」の下に頼山陽の『大楠公於笠置奉答後醍醐天皇之辞』が彫刻されています。この塔は楠木正成誕生地より大字二河原邊の方へ約300m程上った左側の小山の上に立っています。写真は昔、家族と楠木正成生誕の地に歴史探訪をした時に撮った写真です。奉献塔がある場所をGoogleマップで記載致します。
https://maps.app.goo.gl/X4QRXWyehVyqHSdc9
大阪府南河内郡千早赤坂村二河原邊
※参考書籍:『千早赤坂の史跡』千早赤坂村楠公史跡保存会 編集・発行 1984年
INPUTとOUTPUT
私の易の学びは、インプットとアウトプットです。インプットは易の本に留まらずセミナー、勉強会、通信・放送大学、博物館、美術館、史跡資料館、そして郷土の賢人調査や易に関する史跡などのフィールドワークで学び、頭にインプットします。そして、それを咀嚼してノートにまとめて、SNSで意見交換や勉強会で発表したり、ブログやホームページに記事を書いたりしてアウトプットしています。そして、一番大事なことは、易で学んだ事を日常の中で生かしていく事が大切だと思っています。
精神科医 樺沢紫苑 著 「学び効率が最大化する インプット大全」
「学びを結果に変える アウトプット大全」
占いの『易経』と哲学・道徳の『易経』、及び日本文化に浸透している『易経』と陰陽五行説などを学び、日常生活の中で自然とその教えが行動に出る様になればしめたものです。
岡田武彦先生の著書に『ヒトは躾で人となる』がありますが、
私は「ヒトは人生の道標『易経』を学び実践して大人となる」と考えています。人間は不完全であり弱い存在なので、学び続ける必要があると私は思っています。
岡田武彦 著
『ヒトは躾で人となる』
黒岩重人 著 『全釈 易経 上、中、下』
易の概要
易は周易と『易経』の総称名です。易と聞けば占い(象数易)と思われている方が多いですが、哲学・人倫道徳(義理易)を含んでいます。その根底に共通して流れるのは自然の摂理であり変化の理法、そして自然哲学です。『易経』は占いを専門的に説いた書でもなく、人倫道徳(処世哲学)を専門的に説いた書でもありません。それらを一体として説いたところが英知の書と言われる理由です。皆さんと一緒に、易(周易・易経)の世界を、歴史や文化、及び日常生活などから学んでいきましょう。
※周易は周の時代に大成したので周易と呼び、『易経』は儒教の人倫道徳が付加されて宋の時代から呼ばれるようになり今日に至っています。
皆さんがよく見る太極図は何を根拠に描かれているかご存知ですか。太極は元気、絶対、創造です。陰陽交わる二元論的(陰・陽)に描かれていますが易は一元論です。太極は創造概念を表すもので、『〇』や『━』で表現します。この陰陽交わる太極図は分化した表現です。
易・太極は一元論、分化して陰陽が現れて描かれた太極図は二元論になります。
太極図を一言で言うと、1年間の日陰の変化を記録したものです。
8尺の圭(日時計)を立て、1年間を24等分(二十四節気)にし、15日間の日影の伸縮状況を表したものです。易は自然現象の基本原理に基づいてわかり易く簡単で、宇宙の万物はいつも変化している恒常的な不変の法則があります。
これを「簡易」「変易」「不易」と言い、『易の三義』です。易の自然の摂理・変化の理法を基にした思考を探求すれば、順う生き方が見いだせると言うことです。留まることがなく、且つ窮することがなく創造(クリエーション)していきます。
易・八卦のイメージ
宇宙の万物の根源、中心、元気である太極があり、それが活動して陽と陰に分かれ、(両義)陽は⚊、陰は⚋の符牒(記号)で表します。易は二元論の様に見えますが太極は一つであり一元論です。太極が動いて陰陽となっています。陽は天、太陽、昼、剛、男、父、などであり、陰は地、月、夜、柔、女、母などとして表現します。更に、陽と陰を重ねて⚌老陽(夏)、⚏老陰(冬)、⚍少陽(春)、⚎少陰(秋)として表します。これを四象と言い、時の流れを表現しています。そして、陰陽を三つ重ねて小成卦とし、自然現象を八卦で表しています。
中国古典は人間学の宝庫です。四書五経の中で筆頭学問と言われている『易経』ですが、江戸時代の藩校や私校でも教えていました。その『易経』について説明したいと思います。
⑴『易』は当初、占いでした。
⑵『易』は紀元前12世紀、周の時代に今日伝わる原形がほぼ完成しました。
成立してから現在に至るまで、三千年を経ており、中国最古の英知の書です。この時代に大成されたので『周易』とも呼び、その後、人倫道徳の解釈を付加されて宋の時代に大成され『易経』と呼ばれるようになりました。
⑶『経』は織物の縦糸の意。
そこから①すじみち、道 ②人の生きる道 ③天下国家を治める道 ④宇宙を動かしている自然の摂理の道、それを解き明かしたのが「経」です。
⑷『易』は『易経』ともいい、儒教の経書の一つです。
中国では『易経』を筆頭に『書経・詩経・礼記・春秋』を合わせて五経と言います。(楽を合わせて六経)『大学・中庸・論語・孟子』の四書とあわせ、四書五経として儒教のバイブルとなっています。
⑸『易』は森羅万象を網羅しており、宇宙観と人生観とを合一化しています。これを天人合一化と言います。
⑹『漢書』の「芸文史」に、「易道は深し。人は三聖を更、世は三古を歴たり」と記されています。三聖とは伏羲、文王、孔子です。
⑺紀元前2世紀の漢代には、中国の最高の教養書として重要経典の筆頭にあげられました。人間いかに生きるかという思想・哲学の最高の書として位置づけられるようになりました。
⑻義理易・・・哲学・人倫道徳の易を言います。「義」は実践、「理」は道理、原理となります。象数易・・・未来を予測する占筮の易をいいます。占いになります。
⑼易の根本精神は「義理易」も「象数易」も等しく、自然と人は常に一体であるとする明快な天人合一です。